ノズルの便利屋トピックニュース4月号
食の安全とノズル

今年5月29日から施行される食品衛生法の改正(通称ポジティブリスト)に伴い、農業分野で新たな農薬散布技術の開発と導入が進められています。

この法律が施行されれば、ある農作物で指定された農薬以外の残留農薬が0.01ppm以上検出された場合は、その農作物は食品衛生法違反で出荷できなくなります。この0.01ppmというのは、ほとんどゼロに近い規制値で、これをクリアーする大きな責任の一つをノズルが担うことになります。

これまでの農薬散布方法は、作物のすみずみまで農薬が付着するようにノズルで霧状に散布しています。ところが細かい霧状は風に運ばれて、他の作物に使用禁止されている農薬が付着する可能性があります。
例えば、ほうれん草に認められている農薬の種類をAとします。これをほうれん草に散布するときに、風に流されて隣の畑のキャベツに付着した場合、キャベツにこの農薬Aが認められていなければ、キャベツは出荷できなります。このように農薬が風に流される現象を‘ドリフト’といい、現在農業分野で注目されている言葉です。

このドリフト対策のために農業分野では、風の影響を受けにくい粒子の粗い散布ノズルを採用したり、風の強い日は散布作業をしないなどの指導が進められています。

このように皆さんの食の安全を守るために、いよいよ農業分野でもより高度技術のノズルが求められ、開発が進むことでしょう。
食の安全とノズル
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